在宅勤務を実施する上でかかせないものとして「ペーパーレス化」が注目されています。政府が「押印についてのQ&A」によって、契約書には必ずしもハンコが必要でないと見解を示したことも話題となりました。
ペーパーレス化のメリット
ペーパーレス化は、在宅勤務がしやすいということ以外にも次のようなメリットがあります。
- 業務効率化
情報共有しやすい。検索が容易。情報の修正・アップデートが容易。
- コスト削減
印刷コストや保管コストの削減。
- セキュリティ強化
アクセス権限の設定などセキュリティ対策を講じやすい。
ペーパーレス化を成功させるには
メリットが大きいことはわかっていても、「紙の方が見やすい」「書き込みやすい」といった理由から導入が進まなかったという企業も多いでしょう。 ペーパーレス化に成功した企業の事例を見ると、タブレット端末やペーパーレス会議システムを導入するなど見やすくするための工夫がおこなわれていることがわかります。
紙の資料に近い感覚
A社では、経営会議が毎回半日以上かかるなど、長すぎることが課題となっていました。会議時間を2時間までと決めましたが、それを実現するには参加者全員が事前に資料に目を通しておく必要があります。
ペーパーレス会議システムを導入することで、膨大な印刷資料や配布の手間が省け、他支店にいう参加者も事前に資料を確認できるようになりました。資料に訂正が入った場合も瞬時に対応できます。
会議資料はタブレット端末で閲覧しますが、端末にはない資料が保存されない仕組みです。タブレットはパソコンよりも紙の資料に近い感覚で直観的に操作できる上、手書きで資料に書き込むことができます。会議中に発表者が資料にラインを引いて該当箇所を指し示すこともでき、紙よりもわかりやすいと好評だといいます。
稟議の承認が迅速に
B社では、育児の社員が在宅勤務ができるようにクラウド化を進めました。全員のデータがクラウドに集約されているため探しやすく、担当者不在でも互いにカバーできるようになったと言います。
稟議システムも導入し、これまで1~2週間かかっていた稟議の承認が、上司が出張中でも迅速に決済されるようになりました。