立入調査の対象、残業「月80時間超」へ拡大
厚生労働省は4月1日、労働基準監督署が立入調査などをおこなう重点監督の対象を拡大することを発表しました。
これまで「月100時間超の残業が疑われる事業場」が対象となっていたものを、今後は「月80時間超の残業が疑われる事業場」まで広げます。これにより、対象はこれまでの2倍である年間2万事業場となる見込みです。
月残業「80時間超」ということですが、どの残業時間が月80時間超であれば対象となるかについては、資料に記載されていません。報道でも「80時間を超える残業をしている従業員が1人でもいると疑われると」という表現であったり、「36協定により健康に望ましくない長時間労働を設定した事業者に対し」などまちまちです。
厚生労働省労働基準局監督課に問い合わせたところ、「どの残業が」というのは公表していないが、月80時間を超えると疑われるところである。36協定労働相談に内容などから、(月80時間超の残業がありそうだと)監督署が情報を把握できているところが対象である、という回答でした。
資料1には「自主点検を求め、確認できた全ての事業場に監督」とありますが、具体的には、監督署より自主点検票を送付して80時間超と回答があれば、確実と判断するそうです。